元仮面優等生の青春ゾンビ

元札幌市民 元仮面優等生 今はうだつの上がらぬ社会人

中学の友人と星を見る

「今日の夜空いてる?」

 

お酒の好きな私と、やや好きな友人が会う時のパターンは基本いつも同じ。

 

①私の家でお酒を飲む

②宿泊する

③翌日回転寿司を食べに行く

スーパー銭湯に行く

 

どれかが欠けることはあるが、我々にとって最もコスパの良い時間の過ごし方である。

 

 

今回は①〜④のフルコースでがっつり語り合った週末でした。

北海道の農業、僻地の製造業が直面している課題、輪作体系のいろは、コロナ感染が落ち着いている当地の個人消費の現状、仕事の愚痴……

 

 

 

ひと通り語り合った後、すこぶるお酒の入った友人が口にしました。

 

 

 

「結婚のために仕事を辞めようと思ってた」

 

「過去形なんだね」

 

「続けるよ、4月から札幌だわ。君が言ったからだよ、『辞める気ならダメ元で札幌に配置転換希望してみたら』って。

なんか周りに申し訳なくて、ズルしてるみたいで嫌だったけど、言ってみるもんだねぇ、ありがとう」

 

 

 

 

私は前回相談された時にちょっと、

「経営企画側からしたら、人手不足の状況でせっかくの若手を手放すよりは配置転換の方が良いと思うかもよ」

ってかるーく言っただけなんだ。

 

 

君は、経営側がその判断をするほど優秀だっただけで、私の発言はそこまで素晴らしくないんだ。

きっと何も言わずに「転職したい」って言っても、会社は理由を聞いて配置転換を提案してくれたと思うよ。

今までの君の努力が君の人生をいい方向に導いているね。

 

 

例えばこんな時、気障を気取ってこう言ったら、さすがにかっこつけすぎと言われると断言できる。

なぜなら彼に話した時に、それはさすがにかっこつけすぎでしょwwwと楽しそうなコメントがあったからである。

 

感謝の気持ちとして、7個入りの牡蠣のうち4個を食べる権利を得た。とても美味しい。

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結婚したらあれをしたい。この趣味は続けたいよね。子供とキャッチボールは夢だね。お互いの子供同士で仲良くなれたら、こんな素敵なことはないね。

 

 

 

片方にその予定が全くないことをよそに、随分と盛り上がった深夜0時。

 

 

 

君は結婚のために転職を決め、地元に戻るという。素敵なことだ。私は今の居住地に友人が1人いなくなる寂しさと、果敢な行動力の結果を祝いたい気持ちでないまぜになっている。

 

 

最後にお酒を買い足すために散歩して、2人で上を向いた。

星がとても多い。高校生の頃見に行った、ペルセウス座流星群が極大の夜よりもずっと。

地元の人口の1/10以下しかない街の空だから当然だ。

 

 

「めっちゃ綺麗だけど、札幌にいた時ほどワクワクしないね」

 

 

地元に戻ったらまた会おう。

私たちの「また会おう」は絶対にまた会える。こんな心強い言葉はない。

いつかまた地元で、私たちしか知らない秘密の場所で流星群を見よう。

ワクワクしなかったのは年齢のせいなのか、

秘密の場所じゃないせいなのか、

去りゆく土地から見るからなのか。

 

 

 

それを確かめにまた行こう。私たちはまた会える。

 

 

また明日から頑張ろう、こんな楽しい夜はないね。