元仮面優等生の青春ゾンビ

元札幌市民 元仮面優等生 今はうだつの上がらぬ社会人

月の彼方で逢いましょうを終えて、銀色、遥かの世界を懐かしむオタク

美少女ゲームブランド tone work's とは、ヒロインとの日々をとても丁寧に描かれるゲームを作成しているブランドです。その世界には優しさと愛が溢れており、丁寧な日々の描写と安定したシナリオ、さらにはボリュームによって、「人生」と表現されるような作品を作り上げてきました。

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前作『銀色、遥か』は中学編、学園編、アフター編の3部構成で、まさに「人生」のような傑作である。

 

名前の通り、音楽を大切にしているブランドでもあります。単なるクオリティだけでなく、2作品および3作品では、各ヒロインにイメージソングとEDソングをそれぞれ作成するなど、曲数にも手を抜かないスタイルです。各ヒロインのシナリオライターさんが、イメージソングおよびEDソングの作詞をしていることもあり、シナリオと抜群に合致した傑作を生み出していました。

 

今作の『月の彼方で逢いましょう』では、製作陣は発売前から、「今までのtone work'sとはタイプが違う」といった趣旨の発言がありました。

 

プレイ後の感想を述べると、これは新しいtone work'sのかたちなんだなあとしみじみ思いました。

と申しますのも、うぐいす先輩√および岬先生√において、作品を生み出すときの葛藤や作風に関しての描写が幾度となくありました。

これは製作陣が実際にもがき苦しんでいたからこそ描けた部分なのかなあと推察しました。

 

私、とても偉そうに書いてますね。

普段物書きも作品作りもしない身で。

 

閑話休題

今までのtone work'sのような作品をしたかった人にとっては、『銀色、遥か』が恋しくなるのはわかります。

しかしながら、今作の『月の彼方で逢いましょう』ら、今まで同様に丁寧な日常描写と、愛に溢れた世界を描きつつ、新しさを追加した素敵な作品だと思います。

 

ただ一点、私の個人的な感想と致しましては、

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月の彼方で逢いましょう (http://toneworks.product.co.jp/tsukikana/story.html)

「もし、未来と過去をスマホで繋げたら」というコピーが私は大好きですが、

「未来と過去をスマホで繋げて、後悔している過去を変える」世界と、

「未来と過去をスマホで繋げたとしても、後悔を糧にして現在を生きる」世界の選択肢を作っていただきたかった!

そして、それを選択したかった!

語弊があるかもしれませんが、選択する苦しみを味わいたかった!!

 

正直その一点を除けば、今作は満足度が高いです。

ここからは個人的な好みですが、私はやはり銀はるが好きです。だって聖地が地元ですもん……